芝とダートの違い
競馬のコースは大きく分類すると芝コースとダートコースがあります。
それぞれの違いや特徴を紹介します。
- 芝コースの特徴
- ・タイムが早い
・パワーよりもスピードが重要
・雨が降って重馬場や不良馬場になるとタイムが遅くなる
・雨が降ると滑る
・人気が高くビッグレース(重賞)が多い
・開幕週と最終週で芝の傷み方が違うので、タイムに差が出る
・コースの内側と外側で芝の傷み方が変わり、コース取りの重要性が高い
- ダートコースの特徴
- ・芝に比べタイムが遅い
・競馬場ごとに砂質が若干違う
・スピードよりパワーが求められる
・雨が降ると砂が固まってタイムが早くなる
・地方競馬との交流競走が多い
・前を走る馬が蹴った砂を気にせずに前へ進むメンタルが必要
このように芝とダートは、簡単にいうと、アスファルトやゴムで舗装された道路やトラックコースを走るのと、砂利道など舗装されていない道路を走る事に似た比較ができます。
芝とダートは走るための筋肉が違い、適性が分かれるほか、調教方法も変わってきます。
そのため、競走馬の多くは芝専門かダート専門に分かれます。
また、芝やダートで結果を出せなかった馬が、これまで走っていなかった方へ転向すると一気に覚醒することもあります。
芝コースは主に中央競馬のみ
「地方競馬と中央競馬の違い」のページでも紹介していますが、芝コースは維持費がかかる事や調教施設の問題、芝を休める期間が必要な観点から地方競馬にはほとんど導入されていません。
そのため、芝コースのレースはほとんど中央競馬で、中央競馬の中では芝コースのレースの方が人気と馬券の売上・注目度が高いです。
ダートは中央競馬の中ではフェブラリーステークスとチャンピオンズカップ(旧ジャパンカップダート)の2競走のみがG1認定されていて、有力馬は地方競馬場で行われる中央交流のレースに多く参戦しています。
JRAの年度代表馬のほとんどが、芝コースで実績を残した馬が選出されています。
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コース適性を読み解く
芝とダートでは走り方が違うので、競馬予想の専門家は馬の筋肉の付き方や、ストロークなどの走法を見るだけで芝とダートのどちらに適性があるのかを見極められます。
こうした専門家の分析情報は、新馬戦やコース転向初戦の馬の予想で非常に重宝します。
また、本来は適性が見込まれない馬でも馬場状態によっては予想ポイントが大きく変わる事もあります。
馬だけではなく、芝の場合はコースの荒れ方によって枠順やコース取りが重要になって、ダートコースはレース運びなど柔軟な器用さを求められます。