競馬において、回収率を理解し上げることは勝つために必要です。
平均的な回収率を知ることで、自分の馬券選びがどれだけ効率的か評価し、これから馬券を購入するときに役立つでしょう。
そこでこの記事では、競馬の回収率についての基本知識、平均的な回収率、そしてプロの予想家の回収率について紹介しています。
回収率を向上させる馬券の買い方やコツについて解説しているため、ぜひ参考にしてください。
そもそも競馬の回収率とは
競馬において、回収率は収支を評価する重要な指標です。
基本的には、回収率が100%を上回ると「勝ち」、下回ると「負け」となります。
一方で的中率とは異なり、馬券が当たる確率を示すものではなく、実際の収支の効率を表します。
例えば、レースで多く的中しても、回収率が100%に満たなければ収支はマイナスとなります。
反対に、的中率が低くても回収率が高ければ、結果的に利益を得ているのです。
そのため、勝つためには的中率ではなく回収率を高められるかが鍵となります。
回収率の計算方法
回収率の計算は簡単で、払戻金額を購入金額で割り、100倍します。
例えば、1万円を単勝馬券に投資し、2.0倍のオッズで勝利した場合、払戻金は2万円で、回収率は200%になります。
しかし、この計算は1レースに限定されるため、長期的な視点では総購入金額と総払戻金額を基に計算する必要があるでしょう。
1年間で100万円賭けて110万円の払戻金を得た場合、回収率は110%となり、純利益は10万円です。
競馬を継続的に楽しむには、このような長期的な視点で回収率の管理が重要といえます。
競馬の回収率の平均はどのくらい?
競馬の回収率の平均値は、70〜80%程度といわれています。
75%以下が競馬愛好家の半数を占め、75〜85%が約3割、85%以上が2割程度です。
中でも回収率100%を超えるのは、ごくわずかな上級者に限られるのが現実。
回収率の数字は目安に過ぎませんが、競馬サイトなどでデータ収集すると、一般的な回収率の傾向が見えてくるでしょう。
プロの予想家の回収率の目安
ネット競馬場のようなサイトで予想を公開する、プロの予想家たちの成績を見ると、彼らの年間回収率が100%を超えるのは非常に困難であることが明らか。
具体的な数値では、プロの予想家たちの回収率の平均は約76.6%です。
プロでさえも、大半が75%程度の回収率であることを意味します。
この事実を踏まえると、一般の競馬ファンで年間回収率が86%を超えている人は、非常に優秀だといえるでしょう。
競馬の予想においては、まず75%の目安をクリアし、次いで86%を超える上級者ラインを目指しましょう。
最終的に安定して100%を超えることを目標にするのが、理想的なステップです。
競馬の回収率を上げる方法
競馬で回収率を向上させるためには、以下4点を意識していきましょう。
- 勝負レースを事前に決める
- 馬券の式別を使い分ける
- トリガミしない
- 期待値の低い馬券を買わない
「競馬でなかなかプラスにならない」「回収率が上がらない」と悩む方は、チェックしてください。
方法①勝負レースを事前に決める
賢い馬券購入の第一歩として、どのレースに重点を置くかを決めることが大切。
全レース均等に参加するのではなく、特定のレースに焦点を当てる戦略です。
勝負レースの選定基準はさまざまですが、一般的に自信のあるレース、つまり過去のデータや馬の状態、コースの特性を考慮して高い的中率が期待できるレースを選びます。
また、多頭数のレースや難解な展開が予想されるレースなど、高い配当が期待できるレース条件も、高回収率を狙う上で魅力的です。
いずれのやり方にしても、競馬に対する豊富な知識、高度な読み、深い考えが必要になってくるでしょう。
方法②馬券の式別を使い分ける
馬券の式別を上手く使い分けることも、回収率アップのために重要です。
まず、自分の本命馬が高い確率で勝つと予想される場合、単勝や馬単、3連単などの式別に注目します。
これらの馬券は、本命馬が勝つと予想されるレースに適しているでしょう。
一方、本命馬の勝利は難しいが上位入賞の可能性がある場合、複勝や馬連、ワイド、3連複などが適しています。
重要なのは、自分の予想に自信がある場合の適切な馬券を選び、無理に買い目を広げないことです。
確信のあるレースと馬券で賭けることで、長期的に回収率を高められるでしょう。
方法③トリガミしない
トリガミとは、馬券が的中しても投資した金額より少ない払戻金しか得られない状況を指します。
配当が低い場合や、多くの馬券を購入した場合に生じます。
例えば、18頭のレースで全馬に同じ金額を賭けると、どの馬が勝っても的中しますが、配当が18倍未満だとトリガミになり損失が発生。
また、高い配当を追求する3連単などの馬券でも、買い目を無制限に増やすとトリガミのリスクが高まります。
効果的な対策としては、購入前にオッズを確認し、投資額とのバランスを考慮しましょう。
馬券の組み合わせを慎重に選び、投資額を管理することで、トリガミを避けてください。
方法④期待値の低い馬券を買わない
期待値の低い馬券の購入は、長期的な収益性を低下させる要因となります。
例えば、中央競馬において単勝1番人気の馬の勝率は約30%程度ですが、1倍台のオッズであれば期待値は低いです。
このような低オッズの馬券は、短期間では利益をもたらすかもしれませんが、長期的には効率が悪いです。
一方、人気薄の馬だけを狙う戦略も、的中率が低くリスクが高いため推奨されません。
効果的なアプローチは、上位人気馬と中位・下位人気馬を組み合わせて購入すること。
バランスを取ることで、適度なリスクと高いリターンが両立し、結果として回収率の向上につながります。
ただし、期待値を考慮した馬券選びは、緻密な分析と経験に基づくものであり、競馬における知識がないと難しいかもしれません。
競馬の回収率が上がる馬券の買い方
競馬は、勝つ人がいれば負ける人もいるため、全員が平均回収率を上回ることは不可能です。
しかし、戦略をしっかり立てることで、個人の回収率を平均よりも高くすることは可能です。
ここでは単勝・複勝馬券と、連系・3連系馬券に分けて、効果的な買い方を解説していきます。
単勝・複勝馬券の場合
競馬の単勝・複勝馬券においては、的中率を高めることに焦点を当てるのではなく、回収率を最大化することが重要です。
回収率を高めるための効果的な方法は、「均等購入(ベタ買い)」ではなく「均等払戻」を目指す購入方法。
払戻額を一定に保つため、オッズに応じて購入金額を調整します。
例えば、払戻額を10,000円と設定した場合、オッズが2倍であれば5,000円購入、オッズが100倍であれば100円購入するといった方法です。
こうすることで、当たりにくい馬券でも同じ金額を購入することによる損失を避けられます。
一方、購入方法に注意が必要。
単複馬券の購入で年間通して回収率が70%以下になる場合、資金管理に問題があるでしょう。
つまり、ベタ買いばかりしている場合は購入方法を見直す必要があります。
また、レースの選択も重要です。
全レースに手を出すのではなく、自分の成績が良いレースに絞って購入することが賢明。
例えば、芝のレースよりもダートのレースで成績が良い場合は、ダートレースに絞って投資しましょう。
連系・3連系馬券の場合
連系や3連系の馬券購入戦略は、長期的な回収率向上を目指すことが重要。
特に、市場で過小評価されている馬への投資が効果的でしょう。
的中率を高める方法とは異なり、一見リスクが高いように思える選択をすることで、リターンが得られます。
具体的には、的中率が低くても、過小評価されている馬を選んで三連複フォーメーションを利用すること。
長期的に回収率を向上させていけます。
単複馬券購入時に重要視した「購入方法」「レースを選ぶ」の2つの要素が、同様に重要となります。
連系や3連系馬券の回収率が70%以下になる原因は、三連複ボックスなどで全馬に均等に賭けるように購入しているからです。
このような方法では、上位と下位の馬に対する区別がなく、結果として効率の悪い賭け方となってしまいます。
そのため、フォーメーションを利用し購入方法に変化をつけるのです。
さらに、過小評価されている馬を見つけるのが困難な場合は、そのレースを購入対象から除外するという考えも必要でしょう。
競馬で回収率100%を超えるためのコツ
競馬で回収率100%を超えるためには、以下のコツを押さえておきましょう。
- 排除馬を見極める
- 前走の内容を重視する
- 資金の配分を考える
- リーディング上位の騎手に注目する
一つずつ解説していきます。
コツ①排除馬を見極める
馬券を購入する際、「軸馬」の選定が必要です。
軸馬とは、2着または3着以内に入ると予想する馬のことを指し、馬券購入の基準となる馬です。
軸馬の選定を誤ると、的中率は大きく下がるでしょう。
軸馬を選定する際は、オッズだけでなく脚質、出走枠、レース展開、騎手など複数の要素を考慮することが重要となります。
軸馬の選び方
軸馬を選ぶときは、オッズが重要な指標となりますが、オッズだけに依存するのではなく総合的な視点で選定しましょう。
軸馬を選んだ後は、2着または3着に入りそうな馬を選びます。
2着以降の馬はオッズの「切れ目」を見極めて選定することが、回収率を高めるための鍵となります。
関連記事:勝ち馬を探す!競馬のパドックで馬の状態をチェックするポイント
中穴馬の見つけ方
中穴馬は、高い回収率を得るための要素だと認識しておきましょう。
具体的には単勝オッズが約20倍前後の馬です。
中穴馬は上位の人気馬と比べ、的中したときのリターンが高くなります。
中穴馬を選定する際は、馬の実力を慎重に分析し、3位以内に入る可能性が高い馬を選ぶこと。
また、オッズが極端に高い馬は基本的に選ばないこと、そして30倍以上60倍未満の馬については、実力ある騎手が乗っている場合など、特別な状況下でのみ考慮することが望ましいです。
コツ②前走の内容を重視する
馬券選びでは、前走の成績やパフォーマンスを重視することも必要でしょう。
前走での勝ち方、直線での脚の伸び、馬場や枠順、レース展開への適応力、不利な状況をどのように乗り越えたかなど、これらの要素は馬の現状を見極めるのに役立ちます。
たとえ不人気馬であっても、調子が良ければ積極的に買い目に加える価値があるといえるでしょう。
特に前走で好成績を収めた馬や、不利にもかかわらず実力を発揮した馬は、オッズが低く設定されている場合があるため、注目すべきです。
コツ③資金の配分を考える
競馬において資金管理は非常に重要です。
全レースに均等に資金を配分するのではなく、自信のあるレースに資金を集中させることが肝要。
重賞レースなどメディアから注目を集めるレースでは、充実した分析情報が得られるため、自信がある場合は資金配分を増やすことが有効かもしれません。
また、オッズを見て賭け金を調整し、どの買い目が的中しても同程度の払戻金を得られるように配分する方法もおすすめ。
オッズが低い買い目に資金を多く、高い買い目に少なくすることで、的中時の払戻金のバランスが取れるでしょう
コツ④リーディング上位の騎手に注目する
回収率を高めるには、騎手の選定にも左右されます。
リーディング上位の騎手は、実力と騎乗技術により、自然と実力のある馬が集まる傾向に。
そのため、リーディング上位の騎手が騎乗する馬への投資は、回収率を高める良い戦略となります。
ただし、人気騎手の騎乗馬には賭け金が集中しがちなので、オッズを見ながら適切に賭け金を調整する必要があるでしょう。
また、騎手の選定は知名度や人気に惑わされるのではなく、その騎手と馬の相性、レースの条件を考慮した上で行うべきです。
競馬の回収率を上げたいときの注意点
競馬の回収率を上げるため、初心者がしがちな間違いは、一つの戦略を全レースに適用させることです。
特に、三連複軸2頭戦略のような特定の方法を、異なる特性を持つ重賞レース全てに用いるのは避けるべきです。
レースごとの特性を考慮し、適した戦略を立てるのが回収率向上のポイントとなります。
回収率を上げるには資金管理と戦略立てが重要
いかがでしたでしょうか。競馬における勝利への鍵は、回収率を理解し向上させることです。
平均的な回収率の知識、プロの予想家の回収率、そして効率的な馬券の選び方を知ることで、プラスにつながっていくでしょう。
戦略的なアプローチが勝率を高めると意識しながら、馬券を購入していきましょう。