馬体重からわかること
競馬はレース当日に各馬の馬体重と前走からの増減が公表されます。
馬は人間と比べても非常にデリケートな生き物で、ストレスや体調不良によって体重が簡単に数kg~数十kgの単位で増減します。
また、競走馬は1回のレースを走るだけで体重を大きく落とすほど消耗します。
そのため、筋肉を絞りきった馬体でレースに走っても最後まで体力が持ちません。ある程度は余力があり、フックラしている馬体に仕上げるのが理想的です。
本来であれば、馬体重とパドックを見る事で馬の状態を判断しますが、純粋に馬体重の増減だけでもある程度は馬の状態を判別する事ができます。
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馬体重でわかること
馬体重を見るときは、最低限これまでのレースローテーションを確認します。
競走馬は詰めた間隔でレースを使い込んでいくと徐々にレース毎に体重が落ちていきます。
つまり、レースローテーションと馬体重の増減が非常に重要な関係を持っています。
馬体重で馬の疲労度がわかる
前走から連闘もしくは中1週~3週くらいの間隔の場合は、前走の疲れが残っている事が懸念されます。
レース間隔が詰まっている場合の馬体重の理想は前走~微増もしくは微減くらいが望ましいです。
馬体重が減りすぎていると、疲れが残っている事や調教がうまくいかなった事が考えられます。
馬の完成度が分かる
古馬など、戦歴が多い馬は過去の戦歴でおおよその理想体重が見えてきます。
レース当日の馬体重によって、今回のレースはどれだけ本気で仕上げてきたのかを読み取れます。
たとえば、休み明けでも前走からの馬体重が大きく増えていない場合は叩きの1戦ではなく、初戦から本気で戦う陣営の思惑が見えます。
馬体重は前走から大幅に減ると本来は良い事ではないですが、休み明け2走目で前走が馬体重が増えて太い状態から絞ってきた場合は叩き上げによる大幅な上積みが見込めます。
馬のストレスが分かる
競走馬は非常にデリケートで体調を崩しやすいです。
追い切りまでは順調に来ていても、競馬場までの輸送でストレスを抱えるだけで大きく体重を落としたり、中間の気配が悪いと必要以上に馬体重を増やしてしまう事があります。
これまでのレース間隔や、過去のレース出走時の体重から考えて不自然な馬体重の増減があれば、何か問題があった事を疑いましょう。
2歳~3歳は成長も考慮する
競走馬は3歳の途中頃まで成長する馬が多いです。身長も伸びますし骨格がしっかりしてくれば体重も増えます。
成長課程の若い馬は、単純に馬体重が増えたからといってネガティブに捉える事ができません。
また、前走から増減なしでも、成長期であれば古馬の馬体重減と同等の扱いになります。
こうした成長面も考慮して馬体重を見極めていくことが大切です。